最近よく聞くNISAやiDeCoですが、実際の仕組みがよくわからないという人は多いのでは?
資産形成に使える制度なのですが、具体的にどの方法がオススメというのがわかりづらいですよね。
今回は、共働き夫婦にオススメの資産形成の方法をご紹介します!
共働き夫婦にオススメなのは、断然「つみたてNISA」です。
なんとなく銀行や保険会社に言われるがまま、個人年金やiDeCoを始めてしまうのはとっても危険ですよ!
元生命保険会社勤務で個人年金の販売もおこなってきた私が、それぞれのメリット・デメリットを徹底解説します!(ちなみに私は個人年金に加入していません←)

定期預金
定期預金は、毎月決まった金額を天引きで積み立ていく貯金です。
満期があるものと、無いものがあります。
メリット
いつでも解約でき、必要な時にすぐお金が取り出せるのがメリットです。
貯蓄習慣のない人の初めの一歩としてはオススメです。
デメリット
利息はほぼつかないため、増えることほぼはありません。
物価が上がった場合には、実質的なお金の価値が下がってしまうこともあります。

昔ガチャガチャ(カプセルトイ)は100円か高くても200円でしたが、今は300円〜500円になっていてびっくりしました!
気づかないうちに物価はじわじわ上がっているんですよ・・・!

個人年金
主に保険会社で取扱があるものです。
商品の設計にもよりますが、基本的には老後に向けて積み立てするものです。
万が一、途中で亡くなった場合には積み立てた分が「死亡給付金」として、指定した遺族が受け取れます。
そのため、保険の一種として、保険会社や銀行で販売されています。
メリット
老後に受け取る際、積み立てた金額より少し増えるのが特徴です。
税金の控除も受けられますが、年間8万円を超えると控除額が変わらなくなります。(2021年3月現在)
そのため、もし加入するのであれば年払いで8万・月払いで7000円がオススメです。
増える金額はそれほど多くないので、月7000円以上は他の方法で積立したほうが良いと思います。
デメリット
途中で解約すると積み立てた金額より減ってしまう商品が多いです。
そのため、定年まで安定した収入がある会社員以外にはオススメできません。
子育てや育児で仕事をやめるかもしれない主婦は加入しない方がいいです。

「増える」というメリットばかりではなく、デメリットも確認してから加入しましょう。(私は加入してません。)
iDeCo
個人年金とよく比較されるのiDeCoです。
iDeCoは国が勧める制度で、乱暴にいうと、
「国の年金が足りないから自分で年金を用意してくれたら、税金を免除するよ!」
というものです。
メリット
iDeCoの掛金は全額「所得控除」になり、「所得税」や「住民税」が安くなります。
「所得税」や「住民税」は稼いだお金に対して、その何%が税金になると決まっています。
iDeCoをすると、その掛金分は「稼いでいないお金」として見てくれます。
その結果、税金が減るという仕組みです。
iDeCoの中にはは運用してお金を増やしていくものもあります。
通常、運用したお金で儲けた分には税金が約20%かかります。
iDeCoなら、この儲けたお金にかかる税金も、不要なのです。
デメリット
iDeCoで積立ているお金は、60才以降にしかおろすことができません。
何かがあって急にお金が必要になった場合でも、iDeCoのお金は使えないのです。
そのため、まだ資産が少ない「これから貯蓄を始める夫婦」には、iDeCoはオススメできません。
また、税金はかからないのですが、「口座管理費」や、「運用管理費」などの手数料がかかります。
この手数料は金融機関によって異なりますので、確認が必要です。

iDeCoはある程度資産が増えてから、検討するのがオススメです!
つみたてNISA←★オススメ★
NISAは個人投資家を増やすために、国がすすめている制度です。
iDeCoは「老後に向けての資産作り」のための制度ですが、NISAは「数年先の資産作り」のための制度です。
「投資」と聞くと、怖いイメージを持つ人もいるかもしれません。
ですが、NISAの中でも特に「つみたてNISA」はリスクを最小限にする仕組みが整っています。
もともと投資初心者向けの制度なので、使わないのはもったいないです!
NISAは一人一口座しか持てないため「つみたてNISA」か「一般NISA」を選ぶ必要があります。(年単位で変更はOK)
メリット
毎月天引きで積立投資をすることができます。
つみたてNISAは、いつでも解約できるため、急にお金が必要になった時でも安心です。
投資で増えた分にかかる約20%の税金は、つみたてNISAではかかりません。
この税金が免除される上限は、年間40万です。
毎月積立をする場合の上限は、月3万3333円となります。(割り切れないのがもどかしい・・・!)

最近はスマホで小額から投資できるものが流行っていますが、NISAとiDeCo以外の投資は、増えた分に税金がかかります!
つみたてNISAは長期間積立することで、リスクを減らすことができます。
投資で買う「金融商品」には、それ自体に価値がある資産です。
「金融商品」は時期によってその価値が変化していきます。
毎月「○○円分」と決めて金融商品を購入することで「安い時にはたくさん買って、高い時には少ししかか買わない」仕組みになっているのです。
その積み重ねで資産を増やしていくことができます。

イメージとしては、毎月2万円分「金(ゴールド)」を買うって決めて、
安売りセール(1g=5000円)の月は2万円で4g買う。
高い月(1g=2万円)の時は2万円で1g買う。
これを毎月続けて資産を増やしていく、みたいな感じです!(伝わるかな)
積立でコツコツ投資していくことで、ローリスク・ローリターンの着実な資産形成ができるので、夫婦で始める資産形成に最適です!
つみたてNISAは、投資信託しか選択できない制度です。
投資信託は、さまざまな金融商品をまとめたものなので、自動的に分散投資され、さらにリスクを下げることができるのです。
デメリット
NISA専用口座を開設する必要があり、その手間はかかります。
また、つみたてNISAはローリスクとはいえ投資なので、絶対にお金が増えるわけではありません。
目先の生活費もままならないような状態では、絶対に始めないでください。
貯蓄が0の人は、まずは定期預金から初めて、自分が毎月どれだけ積立に回せるかを見極めることが大切です。
一般NISA
一般NISAは貯蓄がある程度できており、まとまった余裕資金が手元にある人のためのものです。
つみたてNISAと違い、一般NISAは自分で時期を見極めて、金融商品を売ったり買ったりが必要なため、投資経験者向けです。
メリット
一般NISAは毎年120万まで、非課税で投資でき、増えた分の税金がかかりません。
つみたてNISAは年間40万なので、つみたてNISAよりも多くのお金を非課税で投資に回すことができます。
投資信託の他に、株式も購入することができ、つみたてNISAよりも選べる商品が多いです。
デメリット
まとまったお金がないと、利益を出すのは難しいです。
大きく利益を出せる可能性がある反面、大きく損をすることも。
非課税期間は5年と短く、手続きを忘れると課税対象になってしまう場合もあります。
また、通常は投資の損失がでた場合、他の投資の利益からその損失を引いて、税金がかからないようにできます。
これを「損益通算」といいます。
NISAではもともと税金が免除されているため、他のNISA以外の投資との「損益通算」ができません。

「損益通算」は投資をたくさんやってる人以外は関係ないので、よくわからない人はスルーでOKです!
まとめ
- 定期預金は安全なイメージがあるが、物価が上がると実質損する。初めの一歩にはオススメ。
- 個人年金は老後向け。まずは数年先の未来に使える資産を増やすべき。税金対策には月7000円まで。
- iDeCoは60才まで下ろせないことに注意!優先度は低め。他で資産形成ができてから始めるのが○。
- つみたてNISAはいつでも解約できて、リスクも抑えられて、税金も取られない!夫婦で資産形成を始めるのにピッタリ!
- 一般NISAは投資上級者向け。まとまったお金が手元にあり、自分で細かく売買ができる人用。
銀行や保険会社から、何かしらの勧誘を受けたことがある人は多いと思います。
資産形成の方法はいろいろありますが、いまいち仕組みや違いがわかりづらくて混乱しますよね。
「老後のお金」と「数年先のお金」が頭の中で一緒になってしまっている人が多いので、しっかり切り離して資産形成することが大切です。
国の制度も存分に活用しつつ、まだの人はぜひつみたてNISAを始めてみてくださいね!